「階段を下りるとき、膝がこわい」
「病院では年齢的なものと言われた。でも、このまま何もしなくていいのか分からない」
膝のご相談で来られる方の多くが、最初にこう話されます。痛みそのものより、「自分の膝に何が起きているのか分からない」ことのほうが不安になる。現場にいると、そう感じることがよくあります。
このページは、P-bodyで膝のご相談を受けたとき、私が最初に何を確認し、どう判断しているかをまとめたものです。膝に関する記事は、これからこのページにつなげていきます。来られる前に、何をするのかを知っておいてもらえたら嬉しいです。

「膝が痛い」は、場所とタイミングで意味が変わる
最初にお願いするのは、痛い場所を指で教えてもらうことです。
- 膝の内側
- お皿のまわり(前側)
- 膝の外側
- 膝の裏
それから、どんなときに痛むかをうかがいます。階段の上りなのか下りなのか。立ち上がりの一歩目なのか、長く歩いたあとなのか。正座やしゃがむ動作はどうか。じっと座っていたあとに引っかかる感じはないか。
同じ「膝の痛み」でも、場所とタイミングが違えば、負担がかかっているところも違います。ここを丁寧に聞いておくと、そのあと体を見るときに迷いが減ります。
P-bodyで最初に確認する5つのこと
1. 膝がまっすぐ伸びきるか
仰向けで、膝の裏がベッドにつくところまで伸びるかを左右で比べます。ほんの少し伸びきらないだけでも、歩くたびに太ももの前が頑張り続けることになり、膝の負担が増えます。
ここで一緒に見るのが、股関節の伸びです。膝の伸びと股関節の伸びはセットになっていて、片方だけを伸ばそうとしてもなかなか変わりません。私は両方を少しずつ、一緒に伸ばしていくようにしています。
2. お皿のまわりが動くか
お皿を上下左右にそっと動かし、お皿のすぐ下を触ります。お皿の下には脂肪のクッションがあり、ここが硬くなっていると、痛みはないのに違和感や重さが出る、ということがよくあります。スクワットのあとに膝が重い、という方は、まずここを確認します。

3. 股関節と足首が、膝の代わりに頑張れているか
膝は、股関節と足首にはさまれた関節です。股関節が硬い、足首が硬い。そうすると、本来その二つが受け持つはずの動きを膝が肩代わりして、ねじれやすくなります。膝が痛い方でも、施術の時間の半分くらいは股関節や足首に使うこともあります。
4. 立ち上がりと片脚立ちで、膝がどこを向くか
椅子からの立ち上がり、片脚立ち、浅いスクワットをしてもらい、正面と横から見ます。膝が内側に入る、体が大きく傾く、つま先とは違う方向に膝が向く。こうしたクセがあると、膝の同じ場所に負担が集まり続けます。
5. じっとしたあとの「引っかかり」
「座っていたあと、立つときに膝が引っかかる」というお話もよくうかがいます。膝はじっとしていると固まりやすく、むしろ動かしているときのほうが滑らかです。引っかかりが出るタイミングを聞くことで、日常のどこで動かすとよいかを一緒に考えられます。
確認したあと、どんな方に何をお勧めしているか
運動のあとに、膝の違和感や重さが出る方
お皿のまわりと太ももの硬さを施術でゆるめたうえで、運動の前に自分でできるケアをお伝えします。お皿の下あたりを、手の付け根でこねるようにやさしくほぐすだけでも、動き出しが変わる方は多いです。
寒くなると膝がうずく方
冷えると、体は痛みを感じやすい状態になります。この時期は、膝を冷やさない服装に加えて、朝や外出前に膝の曲げ伸ばしを10回ほどしてから動き出すことをお勧めしています。

膝の手術のあと、運動を再開したい方
主治医の先生の許可が出ていることが前提です。走るのを再開して膝が熱をもつ方は、関節が連続した負荷にまだ慣れていないことが多いです。たとえば「5分走って1分歩く」を区切りながら1日おきに行い、走ったあとは冷やす。こうして少しずつ慣らしていく方法を、体の状態を見ながら一緒に決めます。
人工関節を勧められて、迷っている方
手術をするかどうかを決めるのは、主治医の先生とご本人です。私たちにできるのは、今の膝と、股関節や足首の動きの状態を一緒に整理し、迷っている理由を言葉にするお手伝いです。主治医の先生に何を聞けばいいかを、一緒に考えることもあります。
こんなときは、先に整形外科を受診してください
- 転んだ、ひねったあとから急に痛くなった
- 膝が大きく腫れて、熱をもっている
- 膝がロックしたように、曲げ伸ばしができなくなった
- 体重をかけられないほど痛い
- 安静にしていても、夜もずっと強く痛む
- 熱がある、膝が赤くなっている
これらに当てはまる場合は、まず整形外科で見てもらうことを優先してください。
よくある質問
Q. 病院に通っていても相談できますか?
A. できます。主治医の先生の方針を大切にしながら、日常の動き方やご自宅での運動を一緒に考えます。
Q. 膝が痛いのに、股関節や足首も見るのはなぜですか?
A. 膝は、上の股関節と下の足首の影響を強く受ける関節だからです。膝だけを見ていると、負担が集まる理由を見落とすことがあります。
Q. どのくらい通えばいいですか?
A. 状態や目標によって変わります。初回に体を見たうえで、目安とその理由をご説明します。
膝の記事一覧
膝のことで迷っている方は、一人で抱えずに一度ご相談ください。

この記事を書いた人
理学療法士 米家(P-body代表)
理学療法士歴約19年。大学サッカー部のトレーナーを12年務めたのち、神戸三宮でP-bodyを開業。セラピスト向けの触診講座「3D触診塾」も主宰。
神戸三宮リハビリ・整体院 P-body
兵庫県神戸市中央区御幸通4-2-13 IPSX BASE 801号室(JR三ノ宮駅から徒歩6分)
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