こんにちは!理学療法士のKです!
『五十肩は放っておいたら治るんでしょ?』
『痛いけどこれぐらいなら…』
『レントゲンは問題ないからシップだけもらった』
肩の痛みは多くの方が経験するものですが、様子を見過ぎて痛みや動きが悪化することがよくあります。
肩関節周囲炎はリハビリで早期から治療が可能で、その方法はいくつかあります。
早く痛みから解放されるためには、放置せず、正しい対処法を実践する事が大切です。
今回は肩関節周囲炎の症状と治療法について解説します。
肩関節周囲炎とは?
肩関節周囲炎は、肩の周りの組織に炎症が起きる病態です。症状には肩の痛み、肩の可動域制限、炎症が伴うことがあります。
肩の痛みがあると、何ができなくなる?
肩の痛みは日常生活に多くの制約をもたらします。例えば、服を脱ぐとき、食事をするとき、ドアを開けるときなど、些細な動作にも影響を及ぼすことがあります。
肩関節周囲炎の主な原因
肩関節周囲炎は、主に以下の要因によって引き起こされます
<過度な使用>
肩を長時間一定の姿勢で保つことや、重い物を持ち上げる作業など、肩関節への過度な負担が炎症を引き起こすことがあります。
<年齢>
加齢に伴い、関節組織や軟骨が変性したり、筋肉を傷めたりする事で肩関節の安定性が減少します。これが炎症のリスクを増加させます。
<外傷>
転倒や怪我による肩の損傷が、肩関節周囲炎の原因になることがあります。
<疾患>
糖尿病や関節リウマチ、甲状腺疾患等は、肩関節周囲炎のリスクを高めると言われています。
肩関節周囲炎の症状
肩関節周囲炎の症状は、個人によって異なりますが、一般的に次のようなものが見られます。
<肩の痛み>
激しい鈍痛や鋭い痛みが、肩の動きに伴って現れます。肩を前や横に上げるときや後ろに回すときに特に痛みを感じることが多いです。
また症状が強くなると夜間に痛みが生じ何度も痛みで目が覚めることもあります。
<可動域制限>
肩関節の可動域が制限され、腕を上げたり後ろに手を回すことが難しくなります。
<筋力低下>
肩関節周囲炎が進行すると、インナーマッスルの筋力が低下し、肩の安定性が低下します。
これらの症状が一つでも当てはまる場合、早期の医療評価が重要です。肩関節周囲炎は進行することがあり、適切な治療が遅れると、より深刻な問題につながる可能性があるからです。
診断と治療の重要性
『放っておいたら治るかな』と思われて、数カ月放置してから病院へ受診される方が多くいらっしゃいますが、肩関節周囲炎は、診断と治療が遅れると、痛みが悪化したり、可動域制限が増悪することがあります。痛みが出始めたら早めに医師へ相談しましょう。
リハビリの役割
リハビリは肩関節周囲炎の症状を軽減し、機能を回復させるのに効果的な方法です。具体的には以下の点に焦点を当てて治療が行われます。
<インナーマッスルの強化>
正しくインナーマッスルを収縮させ、肩関節の安定性を高めることで、痛みの軽減を促進します。
<可動域の改善>
硬くなった筋肉のマッサージやストレッチをすることで、肩関節の可動域を広げ、運動制限を解消します。
<姿勢の改善>
『背中が丸い』『肩が内巻き』など姿勢不良があると肩の負担になります。姿勢の改善が肩の負担を減少させ、痛みを改善させることになります。
治療の重要性
肩関節周囲炎は肩の痛みや運動制限を引き起こす疾患ですが、適切なアプローチによって症状を軽減し、生活の質を向上させることができます。リハビリは中心的な治療法で、筋力強化、可動域改善、姿勢調整、セルフケアなどの要素が組み込まれます。
重要なのは早期の診断と治療です。肩関節周囲炎が進行すると、痛みや運動制限が悪化し、日常生活に支障をきたします。診断を受け、適切なリハビリを行うことで、痛みを和らげ、機能を回復させる道が開かれます。
早期の対処と適切な治療により、元気な生活を取り戻しましょう!
記事監修 理学療法士 K
整形外科クリニックに勤務し肩、膝を中心に延べ9万人以上のリハビリを担当
サッカーチームにトレーナーとしても帯同中